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服装のはなし

「なぜムスリムの女性は、頭にスカーフを被っているのか?」

まるで女性だけが服装に規定を設けられ、窮屈な思いをさせられているような「抑圧的」なイスラームのイメージが世界に広く浸透しています。しかし、それは間違った「イメージ」であり、現代の西欧的ファッションに同化せず、女性としての尊厳と自由を忘れないムスリム女性の誇りの表現なのです。

実際、スカーフを被ったムスリムの女性に「抑圧されているの?」と聞いたことはありますか?そうでなくても、「可哀そうに・・・」と同情的な思いを寄せているとしたら、ご心配には及びません。きっと多くのムスリマ(ムスリムの女性)が、「自分の意思で」「喜びと誇りを持って」身体や頭部を被う(ヒジャブ)という服装を選んでいると、答えるでしょう。なぜなら、彼女たちはアッラーからのお恵みと、ヒジャブの本当の素晴らしさを理解しているからです。

イスラームでは、人間が尊厳を維持するため、男女ともに被うべき身体の部分について定めています。女性が明らかに、男性よりも多くの部分を被っているため、差別的という批判もあります。しかし、イスラームでは、男女を全く同じに取り扱うことが真の「男女平等」と考えていません。男女の肉体的、生理学的違いとそこから生ずる態度、ふるまい、好み、生き方を十分考慮に入れて精密に打ち出された「尊重とバランス」のシステムが、イスラームにはあります。一見、不平等に見えるかもしれないこのきまりは、人間社会の深部において実に理にかなったものであり、それは英知と調和と驚きに満ちています。

女性は、本来美しく、魅力的で繊細な人間です。娘であり、妻であり、そして母であるかけがえのない存在なのです。だからこそ、社会全体で大事に守っていかなければならない対象なのです。イスラームでは、女性を本当に大切にする教えがたくさんありますが、また一方で女性自身も自己に尊厳を持たせ、大切にしていく必要があります。

ヒジャブは、女性の尊厳や知性を尊重し、一人の人間として男性にも媚びることなく活動する自由を与えています。そしてまた、女性ゆえに受けてしまう望まぬトラブルや男女間の不要な過ちを未然に防ぐという社会防壁的な機能も果たしています。男女間の魅力や親密さが最も発揮される場が、夫婦関係においてのみ認められることで社会の秩序や家庭の幸せにつながっています。

今日、女性が自分の身体をオブジェ化して男の眼面にさらしている風潮が日本にもありますが、(人間としての)内面よりも(女性としての)外見が評価されることは、むしろ女性にとって非常に窮屈な社会ではないでしょうか。イスラーム世界では、女性が新車の横に裸同然の格好で立たされることもありませんし、混雑する乗物で痴漢行為を受けることもありません。服装ひとつで女性の扱い方に、天地の差が出るのは不合理でしょうが、それが現実です。であればこそ、女性は自分の服装に、自己の意思を表現することができるのです。ヒジャブによって女性的部分を隠したムスリマは、「人間として」堂々と社会に向き合い、尊重されるべき存在としての自分を選んでいるのです。

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