第37の伝承

アッバースの息子―アッラーよ彼ら両名を嘉したまえ―の権威による。彼は至大至高の主が預言者―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―に語られたこととして、預言者からこの伝承1を聞いている。栄誉かぎりなき至高の主はこう申された。

アッラーはさまざまな善行、悪行を定め、ついでそれを詳しく説明された。そして善行をしようと思ったがそれを果さなかった者のためには、完全な善行を1つ行なったものと〔帳簿に〕書きとめ、善行をしようと思いたちそれを実行した者のためには善行を10、その700倍、さらにはそれ以上行なったものとして書きとめる。また悪行を思いたったが、それを実際に行なわなかった者のためにも、完全な善行を1つ行なったと書きとめるが、悪行を思いたちそれを実行した者には、悪行を1つ行なったと書きとめるだけである。

これは、アルブハーリーとムスリムの2人がこのままの形でおのおのの『サヒーフ』中に記載している伝承である。


註:

1 これも聖なる伝承である。第24の伝承註(1)参照。