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日本ムスリム協会が発行しているハディース集「日訳 サヒーフムスリム」はこちらからご覧いただけます。

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第32の伝承

アブー・サイード・サアド・イブン・マーリク・イブン・シナーン・アルフドリー―アッラーよ彼を嘉したまえ―の権威によれば、アッラーの御使い―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―はこう言われたとのことである。

危害を加えること、たがいに危害を加えあうことのいずれもあってはならない。

これはイブン・マージャ、アッダーラクトニー等がムスナド1として伝えている優れた伝承である。マーリクはその著『アルムワッタウ』2の中に、アムル・イブン・ヤフヤーから彼の父、預言者―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―へと遡る鎖をもつムルサル3の伝承としてこれを記載している。ただし彼はアブー・サイードの名を記していないが、アブー・サイード〔の権威に関して〕はたがいに他の信憑性を強めあう多くの伝承の鎖がある。


註:

1 預言者自身から最後の伝承者まで完全な鎖を持つ伝承。

2 アナス・イブン・マーリクの著した伝承と法学に関する古典的な書。

3 上代のムスリムを区別する手段として「教友」と「第二世代」の別がある。教友は第25の伝承註(1)で指摘したように、預言者と直接面識のあるいわゆる第一世代のムスリムである。これに対して「第二世代」は教友の誰かと面識のあるムスリムをいう。アラビア語ではtabi’i複数はtabi’unである。

ところでムルサルの伝承とは、伝承の鎖が最後の伝承者から第二世代の人々にまでさかのぼるだけで、預言者との中間に教友の名が挙げられていないものである。従ってムスナドより価値は低いが、ほかに異なる伝承の鎖があれば信憑性は一段と高まるとされている。


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