
第11の伝承
アッラーの御使い―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―の孫でアリー・イブン・アブー・ターリブの息子にあたり、御使いに特別の愛情を寄せられた1アブー・ムハンマド・アルハサン―アッラーよ彼とその父を嘉したまえ―の権威による。彼は伝えている。
私はアッラーの御使い―アッラーよ彼に祝福と平安を与えたまえ―の〔口から聞いた〕つぎのような言葉を覚えている。
お前の疑いを誘うものを遠ざけて、疑念の余地のないものをとれ。
この伝承はアッティルミズィーとアンナサーイー2の2人が伝えているが、アッティルミズィーはこれを優れた正しい伝承だとしている。
註:
1 原文にはrayhanah薫り高き花という表現が用いられている。この表現は預言者が特に孫のアルハサン、アルフセインに用いた呼称。彼らの父は、預言者の娘婿で第4代正統カリフのアリー・イブン・アブー・ターリブである。
2 アッティルミズィーとアンナサーイーは、正統派で公認されている6人の伝承編者に入る。ちなみに彼ら以外に公認されている編者は、上述のアルブハーリー、ムスリムのほかに、アブー・ダーウードとイブン・マージャである。