みわさん

基本情報:女性 30代 

家族構成: 夫と息子二人・娘一人

配偶者の出身国: モロッコ

ムスリムになった時期: 1999 年 2 月

*そのとき、あなたはどこで、何をしていましたか?

アメリカのオレゴン州立大学に留学していました。大学院入学のための準備をしながら、多くの留学生と関わり、いろんなイスラム教徒と知り合うことができました。

 

*ムスリムになる前は、イスラムに対して、どのようなイメージを持っていましたか

一神教、イスラム帝国、イスラム建築などのイメージが重なり合っていて、同時に神秘的で自分とは程遠いような世界だけども、それだけに実際はどんな世界なのかと興味はもっていました。男性中心の厳しい社会、というイメージもありました。

 

*そのイメージは、何がきっかけで変わりましたか?どのようにかわりましたか

オレゴンで知り合った、エジプト系移民の女の子からイスラムの正しい知識を学びました。彼女の話や生き方に感銘を受けたし、自分からインターネット上にあった多くのイスラムについて説明や偏見に対する回答など読みました。ネガティブなイメージを覆えす、真実のイスラムの教えを知り、驚きと感動を覚えました。

 

*どうしてムスリムになりましたか?

真のイスラムの姿を知った以上、後戻り(知る以前の自分に戻ること)はできないと思ったからです。自分がイスラムに出会ったのは、アッラーのお導きだと確信し、イスラムこそ、それまで自分が捜し求めていた「生きるための指針」だと、思えたからです。迷いの多かったそれまでの人生に、ようやく明るい光が見えた気がしました。

 

*イスラムとの出会いは、あなたをどのように変えましたか?

ムスリムになってから、アルハムドリラー、毎日幸せな人生が続いています。アッラーに感謝できること、日々の些細なことに幸せを感じることができるようになりました。

 

*家族の受け止め方は、どうでしたか?最初のころと、現在で変化があった場合、どのような変化ですか?

最初、両親は、わたしがイスラム教徒になったことを「若気の至り」と受け止めたようで、静観していました。しかし、私が真剣で主人との結婚も希望するようになると、両親も真摯に受け止めるようになりました。兄弟妹は、最初から私の入信に対して敬意を払ってくれました。後ほど、日本で両親の近くに住むようになると、私がヒジャブ(スカーフ)をしていることに対し、母はとくに困惑し嫌がりました。同居していた頃は、食事の違いや断食のことに、母が強いフラストレーションを感じたようです。今では、同居をやめて、近くに住むことでお互いの生活を尊重することで、全体的にとても良い関係を保つことができています。

 

*ノンムスリムの家族と、どのような問題があります(した)か?もし問題が解決できていたら、どのような方法で解決できましたか?

食事内容の違いや礼拝の習慣などが、摩擦のおきやすいところでしたが、完全に世帯を別にすることで解決できました。また、葬式や盆、クリスマスなどの行事などについて、イスラム教家庭の事情を話し、理解してもらうように頼みました。また、ノンムスリムの家族の飲酒や豚肉類の飲食など、家族で食事を共にするときには、子どもへの配慮をしてもらうことである程度解決できました。、

 

*イスラムを信じてよかったことを三つ教えてください。

◎神(アッラー)の存在を確信できたこと。

◎当たり前のことが、幸せに感じれること(感謝できること)。

◎世間一般的な考え方や価値観に惑わされなくなったこと。

 

*逆に、困ったことがあれば教えてください。

日本に住むイスラム教徒として不便・不都合なことは多少ありますが、それは本当に「困る」ことではないので回答は、「なし」です。

 

*ムスリムとして今後どのようなことを、したいですか?

毎日、葛藤と格闘の連続ですが、子どもたちを良きムスリム(人間)として育てることを目標にしています。また、日本在住ムスリムの社会的地位向上に貢献したいです。

 

*これからムスリムになろうと考えている方への、アドバイスがあれば教えてください

まずは、自分の気持ちと正直に向き合って、世間や社会がどう思うかより、自分が人間として生きるのに何が大事なのか、をじっくり考えてみてはいかがでしょう。結婚を機にイスラムへ導かれる方は、イスラム入信が単なる通過儀礼でなく、自分の人生を大きくかえるチャンスとなることを意識してほしいと思います。 また、日本人ムスリムという「マイノリティの中のマイノリティ」になることに不安を覚えたなら、思い出してください。アッラーは、1億3千万人のなかから、「あなた」を選びイスラムへの道を示してくださったのです。くじ運などゼロの私ですが、ムスリムになれたことを最高の「幸運」と感じています。どうか、あなたにもアッラーのお導きとご加護がありますように。

 

以上です。ご協力ありがとうございました。